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【投資初心者必見】投資心得その④:分散投資の重要性について

2022年5月7日

こんなお悩みにお答えします!

「投資を始めたいけど、出来る限りリスクは避けたい」
「分散投資について詳しく知りたい」
「ポートフォリオの具体例を教えて欲しい」

こんにちは!

あしもふです!

投資をする際に、様々な株式の中から一番良いものを選び抜こうとして、一つの銘柄に絞り込もうとする方はいらっしゃいませんか?

実はこれ、結構危険なやり方です。

一つの銘柄に集中投資するやり方はかなりリスクが高く、投資初心者にはおススメ出来ません。

今回は分散投資の重要性について解説したいと思います!

一つの銘柄に集中させると最悪の事態が起きた時に、成すすべもありません。
投資を安定・継続的に行うためには、リスクを抑えられる分散投資が必要です。

何故分散投資が必要なのか?

何故分散投資が必要なのか?

集中投資がおススメ出来ない理由

何故一つの銘柄に集中投資するやり方がダメなのでしょうか?

例えば、100万円の資産を全て、特定の企業の株式に投資したとします。

その企業が万が一倒産したら、100万円の株式は全て紙屑になってしまいます。

株式投資をすると、企業の倒産や業績の著しい悪化を、完全に避けきる事は難しいでしょう。

集中投資をすると、最悪の事態が発生した時に、投資の継続が出来なくなるほど、悪い影響が拡大してしまうのです。

そもそも一つの銘柄を選び抜くという考え方が、あまりよろしくありません。
数千とある企業の中から、一番良いものを選び抜く力が、個人投資家にあると思いますか…?
少なくとも、私自身は持ち合わせていないと自信を持って言い切れます(笑)

分散投資の意味

突然ですが、皆さんは「一つの籠に卵を盛るな」ということわざをご存知ですか?

分散投資の重要性を説くアメリカのことわざです。

一つの籠に卵を全て載せてしまうと、その籠が倒れた時、全ての卵が割れてしまいますよね?

なので、籠を複数に分けて、別々に卵を保管すると、一つの籠が倒れても全て割れてしまう事はありません。

「大事な物を一か所に集中させることは避けなさい」と言っているんですね。

今度は100万円の資産を、二つの企業にそれぞれ50万円ずつ投資すればどうでしょうか?

一つの企業が倒産しても、残り50万円分の資産は残ります。

これが分散投資の効果です。

最悪の事態が起きても、資産の全損を避ける事が分散投資の目的になります。

具体的な分散投資の例

具体的な分散投資の例

では、どの様な投資商品の買い方をすれば、分散投資になるのでしょうか?

分散投資をするために、複数の金融商品の組み合わせたものを、ポートフォリオと呼びます。

このポートフォリオを組んで分散投資をするわけですが、以下具体例を示してみます。

値動きの異なる株式で分散

一般的に考えられるのは、株式の業種を分散させる事でしょう。

業種分散によるポートフォリオ例
・自動車関連株式:25%
・医療関連株式:25%
・IT関連株式:25%
・サービス関連株式:25%

例えば自動車業界が不景気になっても、関係なさそうなIT業界や不景気に強い医療関連株式は価格を維持する事が出来そうですね。

これくらい分散させれば、不測の事態が起きても、ポートフォリオ全体の価格が全損する事は無いでしょう。

国内・海外で分散

国別で分散するのも一つのやり方です。

国別分散によるポートフォリオ例
・米国自動車関連株式:30%
・新興国自動車関連株式:30%
・国内自動車関連株式:40%

少子高齢化の影響で、どうしても日本の株価は上がりにくいと思われます。

一方、新興国であれば、日本と違い人口も増え、経済も大きく成長しています。

日本の株価が下がった時に、新興国の経済成長力があれば、ポートフォリオ全体の価格下落は抑えられるかもしれません。

しかし、新興国は世界景気の影響を受けやすく、下落する時の値動きもかなり激しいのが弱点です。

この点を解消するために、世界的にも経済力の強い、アメリカ株式も加えてあります。

全体的に見ると、バランスが取れているポートフォリオだと思います。

株式と債権で分散

今までの事例は全て株式でした。

皆さんも投資と聞くと株式を思い浮かべるかもしれませんが、債権も投資候補として挙げられます。

株式・債権によるポートフォリオ例
・米国株式:50%
・米国国債:50%

当然、不景気になれば株価は下がります。

しかし債権は逆の値動きをする場合があります。

特に米国債はアメリカの強力な経済力が理由で、不景気の時に価格が上昇する傾向があります。

債権と株式を混ぜる事で、景気変動に強いポートフォリオを組むことが出来ます。

投資信託やETFで分散

そもそも、分散投資が前提となる投資商品も存在します。

投資信託やETFは、特定の株式でなく、様々な業種の株式を薄く、広く購入する投資商品です。

株式の詰め合わせセットとお考え下さい。

投資信託・ETFは分散投資の代名詞と言われるほど、最近では普及しています。

個別株式を広く買うよりも、投資信託やETFの方が投資初心者にはおススメかもしれません。

参考①:公的年金運用法人の分散例

日本の公的年金の運用はGPIFが行っています。(GPIF:基本ポートフォリオの考え方の略称)

GPIFも分散投資目的のポートフォリオを組んでいます。

大切な年金の運用をするわけですから、行政法人も分散投資でリスクを回避するのは当然ですね。

参考までに、GPIFのポートフォリオの中身も軽くご紹介しておきます。

GPIFの年金運用ポートフォリオ(2020年度)
・国内株式:25%
・国内債券:25%
・海外株式:25%
・海外債権:25%

参考:基本ポートフォリオの考え方

ポイントはポートフォリオの配分割合が時期によって変更されている点です。

例えば、2014年~2019年では配分割合は以下の通りになっています。

GPIFの年金運用ポートフォリオ(2014年度~2019年度)
・国内株式:25%
・国内債券:35%
・海外株式:25%
・海外債権:15%

参考:基本ポートフォリオの考え方

一度組んだポートフォリオが、今後ずっと通用するわけではありません。

頻繁に見直す必要はありませんが、皆さんも数年に一回程度はポートフォリオを見直し、配分割合を変更すると良いでしょう。

私の勤め先には企業型確定拠出年金制度(DC)がありますが、私のポートフォリオはGPIFと同じ配分割合で運用しています。

参考②:投資期間の分散もアリ

ここまで投資商品の分散について説明しました。

実は分散という考え方は、投資先の配分割合だけでなく、購入や売却の時期の分散も効果があります。

一つの時期に全額買いつけてしまうと、その後値下がりすると高値で株を購入したことになり、大損失になりかねません。

しかし、複数の時期に分けで買い付けをすれば、高値掴みを避け、値段が下がった時により多く買い付けが出来る可能性があります。

この考え方はドルコスト平均法と呼ばれ、投資信託を積み立て投資する際に用いられる購入方法です。

分散投資の注意点

分散投資の注意点

ポートフォリオは無暗に分散させまくれば、良いというわけではありません。

何も考えずとりあえず適当に分散させ、あまり意味の無いポートフォリオを組まれている方を見かけます。

以下分散投資の注意点について解説します。

効果の無い分散になっていないか?

このポートフォリオの問題点がわかりますか?

ポートフォリ失敗例①
・自動車関連株式:25%
・電機関連株式:25%
・精密機械関連株式:25%
・電子部品関連株式:25%

どれも輸出関連株式のような雰囲気がしませんか…?

一般的に、円高が進むと輸出関連株式は下落する傾向があります。

つまり大幅な円高になると、このポートフォリ内の株式が全て大幅下落する可能性が出てきます。

これでは分散させる意味がありません。

このポートフォリオは円高時の価格下落を抑えるように、以下の通り修正すると良いでしょう。

ポートフォリ修正版
・自動車関連株式:25%
・精密機械関連株式:25%
・食品関連株式:25%
・エネルギー産業関連株式
:25%

円高になり、円の価値が高くなると、海外の物やサービスを安く買うことが出来るようになります。

輸入に頼っている食品や原油を安く買う事ができ、食品・エネルギー産業関連株式の価格は上昇しそうです。

分散投資のポイントは、値動きの異なる投資商品を組み合わせる事です。

値動きが同じでは、分散する意味は無いと言って良いでしょう。

分散しすぎは意味が無い!

リスクが怖いからと言って、以下のようなポートフォリもNGです。

ポートフォリ失敗例②
・株式は国内・米国・新興国で全ての業種で購入、債権も国内・米国・新興国で購入
・上記商品を偏ることなく、全て同じ割合で保有

ここまで分散すると、もはやどんな状況でどのように値動きするのか予測出来ません

分散投資は下落の影響も抑えますが、同時に上昇幅も抑制する効果があります。

あまりにも分散させすぎると、値があまり動かず、投資をする意味自体が無くなる可能性があります。

そもそも投資にリスクはつきものですが、リスクあるからこそ投資は儲かるのです。

過度にリスクを避けようとすると、利益が出るどころか、購入手数料等の諸経費で確実に損する事になりかねません。

分散は値動きが予測できる範囲で、適度な数量で行うと良いでしょう。

本記事のまとめ

本記事のまとめ

・分散投資すると、大幅に損するリスクを低減する事が出来る
・分散のさせ方は業種別、国別、株式・債権別等色々ある
・値動きが同じ銘柄でポートフォリオを組むと、分散投資の意味がなくなる
・分散させすぎも利益が見込めず、投資の意味がなくなるのでNG

一つの企業に絞った投資は、上昇も期待できますが、下落幅も大きくなる可能性があるため、リスクの高いやり方で、選球眼の養われた上級者向けになります。

投資初心者はまず分散投資(特に投資信託・ETF)から始める事をおススメします。

ただし、リスクが怖いからと言って、適当に分散しても効果があるとは限りません。

値動きの異なる投資商品で、過度にリスクを恐れず、そこそこのリスクを取るように数個の投資商品に絞るような感じでポートフォリオを組むことが、分散投資のコツだと思います。

最後までご覧いただき、誠にありがとうございました!

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