投資関連 投資ノウハウ

【投資初心者向け】債権の基本的な特徴を解説します!

2022年5月11日

こんなお悩みにお答えします!

「株式投資は詳しいけど、債権投資はイマイチよくわからない」
「債券価格や利息がどう決まるか知りたい」
「債権って売却出来るの?」

こんにちは!

あしもふです!

皆さんは債券投資について、どの程度ご存知ですか?

単純にお金を貸し付けて、利息で儲けるようなイメージをお持ちだと思います。

その通りですが、意外と細かい内容は知らないのではないでしょうか?

例えば債権の価格は、貸し付けた時の金額から変動する可能性があります。

他にも、中途売却が出来る事や、利息がどのような考え方で決まるかご存知ですか?

今回は債権について基本的な解説+皆さんがあまりご存知でない、少し突っ込んだ情報まで解説したいと思います!

そもそも、株式投資と違って地味な債権投資に、興味の無い方の方が多いかもしれません。
ですが、バランス良く投資するためにも、債権は投資対象として十分検討の価値はあると考えています。

債権は貸し付け時に発行される権利証

債権は貸し付け時に発行される権利証

貸し手がお金を貸し付けた際に、借り手が発行する証券を債権と呼びます。

この債権を持っていると、貸し付けたお金とその利息を回収する権利を有することになります。

株式と違い、返済義務が有る

当然ですが、借りたものは返さなくてはなりません。

返済期限になったら借りた金額全額を、借り手である債権の発行元は返済する必要があります。

返済義務のある点が、株式による資金調達との大きな違いになります。

支払い利息を減らすために、返済期限前に借り手側から返済を申し出てくる場合もあります。

ただし、発行体が破産すると返済されない

発行体が破産するとどうなるのでしょうか…?

現金がない以上、この場合返済される事はありません。

土地や建物が担保設定されている場合、担保を売却して捻出した現金で支払いがされる場合もあります。

しかし全額返済される事はほぼ無いと言っていいでしょう。

何故なら担保にも優先権が設定されている場合がほとんどで、銀行が貸し出す案件に優先して担保がとれる仕組みになっています。

我々一般的な投資家にまわってくる債権は担保の優先順位が低く、優先権を行使してもなお余った担保分がまわってくるのみです。

仮に担保設定の債権であっても、優先権のある債権返済にあてられ、多く残らない場合がほとんどです。

証券会社の売り出し中の社債を見ても、担保優先順位は銀行より低いものしか無いですね。

債権による資金調達は企業だけではない

企業の資金調達手段に株式もありますが、債権も資金の調達手段の一つになります。

ただし、株式と違って債権で資金調達する団体は、企業だけではありません。

国や地方自治体も発行しますし、最近はソーシャルレンディングやクラウドファンディング等のスタートアップ企業や小規模の団体も発行している場合があります。

毎年利息を受け取る事が出来る

毎年利息を受け取る事が出来る

債権の所有者は毎年発行元より、利息を受け取る事が出来ます。

利息は貸付金額の〇〇%のような利率の形で設定されます。

発行元の破産リスクが高くなる程、利息は高くなる傾向にあります。

破産しやすい発行体の債権ほど利息は高くなる

発行体が破産すると、貸付金は戻ってきません。

この破産リスクを負う事に対しての報酬が利息になります。

そしてリスクの対価である以上、リスクが大きい案件程利息は高くなる傾向にあります。

貸付期間でも利息は変わってくる

では貸付期間が長くなるとどうなるのでしょうか…?

発行体が1年で破産する確率と、10年で破産する確率はどちらが上でしょうか?

当然10年で破産する方が、確率は高くなりますね。

つまり、同じ発行体でも、貸付期間の長い債券は、利息も高くする必要があります。

国と企業の信頼はどちらが上か?

国が破産すれば、その国の企業も破産しているでしょうが、企業が破産したからといって国が破産するとは限りませんよね?

つまり国の方が企業より信用度が高い以上、常に国債の利率は社債の利率よりも低くなるわけです。

国の信用度は常に企業を上回るのです。

債権にも価格が存在する

債権にも価格が存在する

実は債権は第三者に売却出来るため、価格という概念が存在します。

この価格は貸付金額と異なる場合があります。

株式と同じく、債権も売却する事が出来る

債権は返済期日が来る前でも、証券会社へ中途売却する事が出来ます。

債権が中途売却出来る事を知らない方も多いと思います。

ただし、株式よりも盛んに売買されているわけではありません。

そのため、証券会社で債権を中途売却すると、返済金額よりも安い金額を提示される場合が多いです。

売買できるとは言っても、債権は出来る限り返済期日まで持ち続けた方がよさそうです。

債権の価格はどのよう決まる?

中途売却する際の債権価格は、発行体の売却時点の信用度で決定します。

例えばある企業の100万円で利息2%の発行済み債権ですが、発行後倒産の危機に陥った場合、この債券は利息2%で売れるでしょうか…?

返済されない可能性があるのでおそらく売れないでしょう。

そのため、返済金額は100万円ですが、それよりも安い金額にする必要があります。

この時、利息の利率も同時に上昇しています。

例えば、80万円に値下げして販売した時の、この債権の利率は単純計算で以下の通りです。

100万円×2%÷80万円=2.5%

それに加えて。満期は100万円で戻ってくるわけですから、それだけ利益が高くなるわけです。

この利益は倒産リスクの対価と考える事が出来ます。

債権の利率が上がると、債権の価格は一般的には下がります。

債権の売却は、債権を購入した証券会社で行います。
取引相手はあくまで証券会社になります。
そのため、同様債権でも、証券会社により取引価格に若干の差異があります。

本記事のまとめ

本記事のまとめ

・貸付時に発行される権利証が債権
・発行元が破産すると返済はされない
・株式と同じく中途売却が可能(ただし、割安になる)
・発行元の破産リスクが高まるほど、利率は上がり、債権価格は下がる

高リスク高リターンの株式に対して、債権は低リスク低リターンな金融商品と言ったところでしょうか。

破産さえしなければ、必ず元本を返済する義務はありますし、利息による利益も得られる以上確実に儲かる投資商品ではあります。

しかし絶対に破産しない発行体は無い以上、リスクが0では無い点はご留意して頂きたいです。

後は発行体の財務的な信頼性の適正な評価ですね。

怖いのは財務的信頼性が無いにも関わらず、ぱっと見の雰囲気がよさそうで、利息が抑えられている債権。

これが一番投資として不適格です。

たとえ財務的に危なくても、透明性が高く、それに見合った利息が付いていれば問題無いと思います。

重要なのは債権発行元の情報の透明性です。
ここに疑問符が付く債権は手を出すべきではないでしょう。

債券投資のポイントは発行体の透明性が何処まで確保できているかにかかっていると思います。

最後までご覧いただき、誠にありがとうございました!

-投資関連, 投資ノウハウ